代表取締役 山崎勇司
●私自身の経験を含めたアドバイスを
「アパート、マンションの賃貸ビジネスの基本」をテーマに、今回からシリーズで、情報や考え方、ノウハウなどをお届していきたいと思っています。私自身も札幌市内に個人で18戸のマンションを所有しており、これまで志向錯誤しながら購入、管理、売却などを行なってきました。こうした経験をもとにした話のなか、ひとつでも皆様方のお役に立つ内容があれば幸いです。
(1) 良師に巡り会う
『三年修行が遅れても、良師を選べ』とは中国の言葉ですが、アパート、マンションの賃貸ビジネスに関しても同じ事が言えます。しっかりとした知識と情報を持った、経験豊かな先生や、アドバイザーから、手ほどきを受けながら、徐々に自分のビジネススタイルを作り上げていくのが、成功への確かな道です。初めから自分ひとりで走り出すのは、多少危険が伴います。良い先生やアドバイザーに巡り会うか否かで、一生が左右されてしまうことも少なくありません。とはいうものの、初心者では、誰が本物で、誰が偽者かを見分けることが難しく、良師に出会うのはたやすくはないでしょう。良師との出会いは、運や縁なども大きな要因となりますが、それぞれが、マンション経営を真剣に捉え、実践していくことによって、新しい縁も生まれてくるのではないでしょうか。
(2)無理をしない
個人でも法人でも、賃貸ビジネスにおける失敗の原因のほとんどは、必要以上に購入し、過度の借金を作ってしまうことにあります。買い得だからとむやみに手を出すのではなく、収支や返済の計画を綿密にたてて、採算があう物件だけを購入していくようにしましょう。また、サラリーマンの場合、マンション購入を節税対策のひとつとして考える方がいらっしゃいますが、節税できるということは経費を含めた家賃収入の収益がマイナスだということ。マンションなどの物件価格が上昇しているときには、家賃収益がマイナスでも、売却することで十分にカバーできましたが、バブル期に比べ、大幅に価格下落している現在、収入がマイナスになる、こうした方法は大変危険です。経営の基本は利益を上げること。アパート経営も、収益があがる運営をしていくのが大前提です。